Game Review


ゲームをプレイしての感想
 

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1  メタルギアソリッド (ツイン・スネークス)
更新日時:
2006.11.22 Wed.

 
「誰も遺伝子に逆らう事はできない。              それは運命だ。」 : リキッド・スネーク
 
 
ここまでハマったゲームは最初で最後かもしれない。
初めてプレイしたのは中学三年の夏、受験勉強そっちのけでやった。
今のゲームと比べると見劣りするが、当時ポリゴンのみで作られたデモは新鮮だった。
メタルギアソリッド(以下MGS)に出会うまでは、殆どのゲームに興味がなく、全く気にもとめなかった。
だが、MGSだけは違った。
 
MGSは分かりやすく言うと「戦略鬼ごっこ」だ。
敵の視界に入らないように潜入して行き、ボスを倒していく。
こう言うと、何だか平坦なゲームと勘違いされてしまうかもしれないが、これが実に奥深い。
 
例えば、右のルートから進む場合、距離は短くてすむが足跡がつくため敵に気づかれる。
左のルートの場合、見つかりにくいが距離がある・・・などといった様に、状況に合わせて行動を選び、それが結果につながる。
これらのプログラムが実に良くできていてかなり遊び応えがあった。
 
だが、MGSのの魅力はこれだけではない。
ゲームを盛り上げる重厚なストーリーが肝になっていると思う。
武装蜂起を起こした特殊部隊を相手に単独潜入。
ソリッドは感情を殺して任務遂行に臨む。
そんな中、メリルやオタコンとの出逢いの中で人間らしさを取り戻していく。
かつての戦友グレイ・フォックスとの再会と別れも印象的だ。
 
 
「俺たちは政府や誰かの道具じゃない。          戦う事でしか自分を表現できなかったが、いつも自分の意思で戦ってきた。」
 
「スネーク、さらばだ・・・」 : グレイ・フォックス
 
彼が最期に言った台詞は、今でも深く心に残っている。
 
 
MGSは中盤から後半にかけて次々に謎が増えていき、それらが複雑なストーリーを生み出している。
映画的な設定や史実にそった設定もうまく取り入れていて、アクションゲームにも関わらず、ポリスノーツ以上に丁寧に考えられている。
「アンファンテリブル」や「BIGBOSS」、「FOXDIE」など、多くの謎は本編で解決したり更に謎を深めて「MGS2」へと繋がっていく。
 
ストーリーとゲーム性をこれほどまでに両立させたゲームは他にないと思う。
小島秀夫監督なくしてこの作品は誕生しなかっただろう。
一見ただのアクションと思われがちだが、ここでは語りつくせないほどのドラマを内包している。
それこそがメタルギアソリッド最大の魅力だ!
 
 
余談になるが、MGSはゲームキューブでリメイクされている。
MGS2レベルの画質になっており、キャラクターのポリゴンも綺麗になっているので、PS版以上に感情移入できるはずだ。(注:英語音声のみ)
なかでも忍者のアクションは屈指の出来で、メチャメチャカッコよく仕上がっている。
アメリカでコミック化され、その後ゲーム化されたバンドデシネにも影響を与えたほどだ。
 
「MGS」のテーマは「GENE(ジーン):遺伝子」
 
本作でボスとして登場するリキッド・スネークは、最強の傭兵BIGBOSSの遺伝子を受け継いでいる。
彼はBIGBOSSの遺志を継ぎクーデターを起こす。
逆にソリッド・スネークはこれを阻止するために戦う。
遺伝子(運命)に捉われてはいけない。
自分の意思一つで、生き方は変えられるはずだ。
「MGS」は、ジーンに捉われながらも懸命に生きる人間達を描いた物語だ。


ANUBIS これがスナッチャーの正体だ!


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